花火

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駅とは反対側にある土手に向かって歩いた。 土手の横には広い公園があった。 花火からは少し距離があるが 他の場所より小高いところに位置するこの場所は地元の人ばかりでゆっくり見られるのが魅力だ。 人まばらな場所を選んで草の上に座った。程なくすると 轟音と共に色とりどりの花火がうち上がり始めた。 「きゃーすごい! 見てニコチャンだよ! あっハートもあるんだねぇー始めて見たよ! かわいいねぇ」 はしゃぐ私を見て笑う紘平が隣にいる。 まっすぐ空を見上げる横顔。 さらさらとそよ風とともに揺れる前髪。 見つめていると ゆっくり振り向いた顔が近付き 「どした?疲れた?」 と行って頭をなで笑いかける。  
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