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公的事情により。Part3
「そしてこれは」
文はさらに文帖を開き自分の胸の前に広げ、当てる
「あなたを愛しています」
文帖を閉じつつ目を背けている霊夢に続ける
「ね、霊夢さん」
「八雲さんはこういう仕草・・・してませんでしたか?」
(むっ・・・)
(・・・・・)
「さあね」
(多分)
「ないんじゃない?」
霊夢はのほほんとお茶を飲んでいる紫の姿を浮かべ、率直な意見を述べた
「ええー!?」
「そんな馬鹿な」
「何が馬鹿なのよ、それはむしろあんたの方でしょ」
「んー、残念ですねえ」
「というより与太話なんでしょ?」
縁橋からすくっと立つ文を見つめつつ霊夢は聞いた
「真偽がはっきりしないだけですよ」
「資料がなかなかなくて」
(そういうのを堂々と吹き込みよって・・・)
ムキッとした霊夢を横に文は切り出した
「さて」
「では私はこれから冥界へと趣ますので、これにて!」
「あーはいはい、行ってきなさい、どこへなりと」
「今度ちゃんと見てあげて下さいね」
「いやよ」
(今度はあの半人前が)
「はー」
「全く」
文が飛び去ったのを見届けた所で箒を壁に立て掛け部屋へと赴いた
(天狗め・・・妙なことを)
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