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俺は殆ど弘樹に引っ張られる感じで晴嵐高校に着いた。
「3分前……ギリギリセーフだな」
「面倒だしサボろうぜ??」ダラー
「何言ってんだ!今日の入学式出て可愛い子探すんだよッ」
「………」
そんなくだらない目的で。
っつか男子高で可愛い子見つけるって発想……どんなだよ。
「まぁ玲於より可愛い奴はいないか」ウーン
…あ、思い出した。
弘樹は同性愛者なんだった。
俺も中学ん時に弘樹に告られた事ある。
今まで忘れてたけど…。
「いっとくけど…俺は弘樹のこと友達としか見てないからな」シレッ
「あら、まー…照れちゃって」キャハッ
いや、照れてませんけど。
俺は別に同性愛に偏見持ってるわけじゃない。
俺の場合
女ともろくに付き合った事ないのに男と付き合うのは…
って感じ。
「だいたい玲於は…
「「「キャーッ」」」
…んだようるせぇな!話遮んなよッ」イライラ
弘樹が話し出すと同時に周りが騒ぎだし、弘樹の言葉が遮られた。
騒いでる奴らは晴嵐の男子と他校の女子高生達。
一気にざわついた校門を見ればさっきまではなかった人集りができていて。
「…なんの騒ぎだ??」
「さぁ??興味ない」
「玲於ちゃん相変わらず冷たいことッ」
「ほっとけ」ギロッ
場所考えないで騒いでる奴らって苦手。
ってか嫌い。
普通の人より耳のいい俺は凄い苛々する。
「もう体育館いこーぜッ」
俺はその場にいたら鼓膜が破れそうな気がして足早にその場を去った。
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