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｢杉田弘樹｣
ｼｰﾝ…
静まり返る会場。
理由は分かってる。
返事がないから。
名前を呼ばれた弘樹は俺の隣で爆睡してるんだし返事するはずがない。
まぁあえて起こさないんだけど。
｢…杉田弘樹ｯ!｣
なかなか返事をしない弘樹に担任が声を大きくして再び点呼する。
でも弘樹は起きない。
さすがに担任が可哀想に思えてきたから弘樹を起こす事にした。
｢弘樹ｯ、お前名前呼ばれてるぞ｣
｢んぁ…??｣ﾎﾟｹｰ
なんとも間抜けな声を上げて目を開けた弘樹。
あーあ…ｲｹﾒﾝが台無し。
｢返事だよ、返事ｯ!お前が返事しなきゃ進まねぇの｣
｢返事…??｣
弘樹は寝起きで状況がつかめてない様子。
だからとりあえず返事をして立ち上がれと言ってやった。
そしたら弘樹は素直に従って。
｢はい｣ｷﾘｯ
と短く返事をすれば立ち上がった。
そしたらまた周りが少々ざわついて。
｢ｲｹﾒｰﾝ…｣ｻﾞﾜｻﾞﾜ
｢この辺じゃ見たことないよね??｣
んー…。
ここでは弘樹程度でﾓﾃﾓﾃなのか。
まぁ男にﾓﾃても嬉しくないけど。
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