狂

#3-頑張れ頑張れﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊ

ほら見てよ。僕こんなに頑張ってるよ。一生懸命頑張ってるよ。人のために良い事してるよ。困ってる人は助けてるよ。嫌な事されても許してあげるよ。だからさ、幸せになりたいんだよ。

今日も僕は学校行くよ。

下駄箱についたら、いつものように彼等がいたよ。

「よう、おはようさん。じゃあトイレ行こうか。ね」

彼等はいつも僕をトイレに誘うよ。

トイレに入ったら、見張りがトイレの前に立ち、中ではいつもリンチされるよ。

ﾎﾞｶｽｶﾎﾞｶｽｶ

ごめんなさいごめんなさい

朝の会が始まるまで、この遊びは続くんだよ。

遊びが終わってトイレから出ると、目の前には大好きなあの子がいたよ。

僕は大丈夫だよ。

先生にもチクらないし、学校も休まない。

頑張ってるよ。

頑張ってるんだよ。

鼻血を垂らしながら、ジッと君を見つめるよ。

君がいるから生きれる気がするんだよ。

頑張ってるんだよ。

頑張ってるんだよ。

それなのに君はどうしてそんな言葉を発したの？

あの頃僕に優しくしてくれた君はどこにいったの？

-やだ、気持ち悪い-

苛められるのは平気だったんだよ。

どんなに馬鹿にされたって、平気だったんだよ。

だれも助けてくれなくったって、僕は頑張れたんだよ。

-やだ、気持ち悪い-

そのたった一言。

それが僕を壊したんだよ。