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~俊哉side~
俺は勤務時間が終わった後
着替えてから、ずっと裕太の部屋にいた。
裕太の目が覚めた時
寂しい思いをしないように傍にいるために。
というか、あんなふうに気を失わせてしまったまま
俺も帰るわけにいかない。
そう思って裕太の部屋に入ってから早1時間が経った。
隣には、心配そうに裕太を見つめる高嗣くんがいる。
自分はまだ自由に体が動くから
できる限り裕太の傍にいてやりたいんだって言ってた。
彼も裕太に心開かれた1人だからね。
裕太には笑ってて欲しいって思うんだろう。
“早く目覚まして”
そう呟きながら、ずっと手を握ってる。
普段はツンツンしてて、生意気な口叩いてる高嗣くんだけど
こんな優しい面もあるんだね。
そんなことを思っていると、高嗣くんが急に声をあげた。
「…裕太?裕太!」
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