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あの日から約1年後の2月末日――
水神学園では、毎年、この時期の3年生は、2月1日から卒業式がある3月1日まで自由登校期間になる。
つい先日、大学の入試が一段落した東藤 晴(トウドウ ハル)は、受験の間ずっと我慢して触っていなかったテレビゲームを夜通しやっていた。
年末に発売された有名RPGも開封することなく、今日まで大事に保管してあったのだ。
明け方の6時過ぎまで起きていたのだが、ゲームを付けたままいつの間にかソファーでそのまま眠ってしまったようだ。
日は、だいぶ高い所まで登り、只今の時刻はもうすぐお昼になろうとしている。
ブー…ブー…ブー…
テーブルの上に置いてあった携帯がメールを受信したのか、振動している。
その僅(ワズ)かな音で晴は、目を覚ました。
「ふぁー…ぁ」
大きな欠伸をして伸びをするとさっきまで鳴っていた携帯に手を伸ばす。
画面を見てみると未開封の新着メールが13件になっていた。
「なんだ?こりゃ……」
13件全て昔から付き合い、つまり腐れ縁で一緒に過ごして来た明や杏也からだった。
「そういえば、今日は必ず登校して来いとか言ってたなぁ……面倒臭いけど行くか。」
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