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「えぇーーーっ!?
明まで酷いよぉ……」
そう言ってうなだれる紗奈を杏也が優しくヨシヨシと慰める。
そんな2人を取り残し、晴が話の続きを進める。
「ここ来る途中に香織から電話があったんだけど、アイツ受かったって」
「あの子頑張ったじゃん!」
「おぉ、良かったねー!」
それぞれが安堵の言葉を漏らす中、晴だけが何故か誇らしげにしている。
「夏休みと冬休みに俺が受験科目を徹底指導してやったおかげだな。」
「………そのおかげかは、分かんないけど、晴のおかげなのは、確かね♪」
「ん?どういう意味だ?」
「香織は、晴と同じ大学に行きたいから頑張って勉強したわけよ。つまり、これは香織が晴を思う気持ち、愛の力よ!」
「バ、バカか!
あ、愛とかそういう恥ずかしいこと言うなっ!」
「あれぇ?もしかして、照れてるの?」
「うっせぇなっ!
んで、お前らはどうだったんだよ?」
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