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「おい、明。
次はって言ったって残ってるのは未柑だけじゃねぇか!」
「それはどうかなぁ?」
明が楽しそうにそう言うと未柑と晴以外の全員がニヤニヤしていた。
「お前ら、気持ち悪いぞ……
そういえば、杏也は自由登校期間が始まる前にもう就職決まってたよな?」
「うん。もう晴にも報告済みだったね!
俺、1人だけ来年から働くなんて、なんか、仲間外れみたいでイヤだなぁ……」
「大丈夫だよ!大学と会社、離れてたって私達の心はいつも1つだよ!」
妙に芝居じみた紗奈を無言でスルーして話を続ける。
「よし、んで、未柑はどこに決まったんだ?」
「……西京(セイケイ)大学。」
「おぉ!また、あんな名門よく受かったなぁ!?
でも、1人だけ西かぁ……
寂しくなるんじゃないか?」
「……大丈夫。」
そのまま卒業後の進路について雑談をしていると教室の扉が開いて1人の女生徒が入って来た。
「も~ぅ!!この学校広すぎっ!お手洗い行くのにも迷子になったけど、教室に帰って来るのにも迷子になったよぉ……」
その女生徒を見て、晴が1人驚く。
「おいっ!なんで雅がここにいるんだよっ!?」
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