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『とりあえず、夜水商売するってのはどうだ』
と男は俯く彼女に話し掛けた
『…水商売なんて』
『風俗よりましだろ。利息もたまりにたまってるんだ。今晩からでも』
『ちょっとまってください!そんなに急に話し進められても彼女戸惑うだけです!』と私は男の言葉を遮った
『じゃあ、あんたが代わりに風俗にでもいくかい(笑)』
彼女はわかりましたと男の要求に応じた
そしてその夜から働く事になった
そんな彼女に私は最後の頼みだとまた10万円貸して欲しいと言われた
断ったが、昼の仕事と水商売するから来月返せると言われ、バイト代を貸した
それが彼女との最後のやり取りだった
結局彼女は男と駆け落ちして、私の貸したお金は戻ってこなかった
それどころか、しばらく街金の男達に彼女の居場所を聞かれる
どこで調べたのか家にもかかってきた。両親は私のしたことを知り、激しく怒った
当たり前だと思う
私はまったく世間知らずのお嬢さんだったのだ
そんな私はその事件でひどい人間不審に陥る
いまだに親友と呼べる友人はいない
そのくらいショックな出来事だったのだ
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