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ここはとある下町。
朝から晩まで人込みで賑やかな、特に取り柄もなく、態度ばかり偉い殿様がアホ面で町の中を笑いながら歩くほど、平和で活気のある町だ。
町から少し離れた所には、大きな屋敷があった。
そこには、せっせと門前の掃除に勤しむ若者が一人。
「あ~…今日も見事な晴れ空だぁ」
名は、『小助』。
この大きな屋敷の使用人を勤めている。
ぼ~っと空を眺めていた小助は、はッと我に返り掃除の続きに取り掛かった。少々、気の抜けているのが悪い癖だ。最後の塵を取り終わると、屋敷内の掃除に取り掛かる。
広い屋敷を掃除するのは、結構大変なのだ。
使用人は、小助を入れて全部で10人いたが、皆里帰りで今は小助と後2人しかいなかった。それでも掃除をするのは嫌いじゃない小助には、特に苦にはならなかった。
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