学校に行こう

2/12
前へ
/24ページ
次へ
正直家から学校に向かうには、さほど時間はかからない。 授業の始まる10分前に家を出れば余裕で着く。 そのため男だった時の僕はギリギリまで寝ていたものだ。 しかし今日はいつもの家を出る2時間前に起こされた。 健康に良いですね。朝のジョギングとか出来そうだよ・・・・。 まさかとは思ったが、制服まで女子高生仕様とは恐れ入ります。 改めて自分の顔を鏡で見る。どう見ても男ではない。 線が細く、色が白く、睫毛が長く、そして唇が柔らかそうで……どう見てもそれは少女のそれだった。 さらに、髪質自体が変わっていた。 サラサラと肩の辺りまで流れるように生えている髪は、指を通してみると驚くほど艶やかだった。 そして胸のあたりから突起している二つの山。さりげなく触れてみた。 ふにゅん。 あー、マシュマロみたいだなーと率直な感想が出てきた。 今さらだが軽く目眩がしてきた。こんな姿で、うまくやっていけるのか?いや、元の姿に戻らないといけない! とりあえず、これから僕の物語が始まるのか!と不安半分、期待半分といった所だった。 でも、正直元に戻りたい。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

317人が本棚に入れています
本棚に追加