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「ふうっ」と一仕事終えた時のように自然と声が出た。
心なしかまだ、心臓がどきどきしている。
なんか嫌だな、トイレするの・・・・。
そう感じつつ、とりあえず水を流し鍵を解き、ドアを開ける。
ん?ドアが開かない・・・。
一瞬パニックに陥りどんどんとドアを叩く。
「誰か、ドアが開かないよ~!」
そこに、妹の京香の声がした。
「どうしたのお姉ちゃん?」良かった助かった。
「トイレのドアが開かなくて困ってるの、そっち側から開けてくれない?」
「えー、どうしようかなー」
えー、何でそんなもったいぶるのかなこの子は?
「そんな意地悪しないでよ、京香」
「だって、私の趣味はお姉ちゃんを虐めることだもん♪」
「・・・・・」言葉もでない。なんで僕の家族はこんなにも嫌なやつばっかなのだ。
「はぁ・・・・」
「じゃあねぇ、私の言うこと一つだけ何でも聞いてくれたら出してあげる」
どうせ、断っても強行手段で有無を言わせないくせに。
「はいはい、何でもね何でも」
そう言うと、京香は普通に開けくれた。
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