序章

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僕、山城 景は寝る前は男だったはずなのです。 ええ、それはもちろん勘違いではありません。 記憶喪失じゃねーの~、ですかって?いいえ、記憶はあります。 たしかにあるのです。 困ったことに、ここ16年間の記憶が鮮明に残ってるんです。しかも、ここに学生手帳がほら男の顔でしょ? え、女っぽい? いやあ、僕はもともと女っぽい顔立ちしてるからねー。 そんなことは、どうでもいいんです!! 第一、 胸があります。 第二、 明らかに女の子の顔。 第三、 男の子に必ず在る物がないのです。 とりあえず、僕はどうすればいいかパニックになってるわけです。 うわ~そんなことを言ってるそばから妹が僕を起こしにコンコンッと部屋の扉を開ける合図を、おそらく朝ごはんだよ~と入ろうとしてるわけです。 困りました。
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