絵本『人柱アリス』

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一番目アリスは勇ましく 剣を片手に、不思議の国。 いろんなものを斬り捨てて、 真っ赤な道を敷いていった。 そんなアリスは、森の奥。 罪人の様に閉じ込められて。 森に出来た道以外に、 彼女の生を知る術はなし。 二番目アリスはおとなしく 歌を歌って、不思議の国。 いろんな音を溢れさせて、 狂った世界を生み出した。 そんなアリスは、薔薇の花。 いかれた男に撃ち殺されて。 真っ赤な花を一輪咲かせ 皆に愛でられ枯れてゆく。 三番目アリスは幼い娘。 綺麗な姿で、不思議の国。 いろんな人を惑わせて、 おかしな国を造りあげた。 そんなアリスは、国の女王。 歪な夢にとり憑かれて。 朽ちゆく体に怯えながら、 国の頂点に君臨する。 森の小道を辿ったり  薔薇の木の下でお茶会 お城からの招待状は  ハートのトランプ 四番目アリスは双子の子。 好奇心から不思議の国。 いろんな扉を潜り抜けて、 ついさっきやって来たばかり。 気の強い姉と、賢い弟。 一番アリスに近かったけど、 二人の夢は、覚めないまま。 不思議の国を彷徨った。
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