監獄の島

6/8

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
黒いラバーコートを着込んだ銀髪の奴がトボトボと教会の方角に歩いている。 しめしめとそれを眺める。 黒く長い髪をゴムで縛っている。 黒い丸サングラスをうやうやしく直す。 そして舌なめずり。 「ありゃ流されたてのほやほやだな。」 妙に甲高い声で独り言を言う。 男は手早く手に持ったボウガンの弦を発射位置にする。 ショットガンのポンプアクションの様に。 そして一度マガジンを抜き取り矢の本数を確認し、また戻す。 そしてボウガンのスコープ後部から伸びるコードを丸サングラスに付ける。 視界が淡く黒くなっていた世界から、デジタルなものに変わる。 サングラスないに写し出された映像がズームされる。 画面内を十字が動きそしてラバーコートを着込んだ銀髪の青年‐レギオンの後頭部に止まった。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加