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―侑side― 紗智の匂いがしたから 本当は出たくなかった始業式も出た 探せる自信はこれっぽっちもなかったし、 ましてやあんな大人数の中で 紗智は見つからない 平凡だから。 あ、紗智が聞いたら 怒りそう でも本当の事 「朱希はさー、」 「ぁあん?」 おー怖い 紗智が居なくなってから こんな態度取るようになりやがって 「やぱ、何でもない」 「じゃあ話しかけんな 喋んな」 …こいつ一発殴っていいですか? なーんて思いながら ふと出入口を見た そこにはデカイ男とチビな男が 何だ何だ今からヤるんかい 盛んな事で そいつらを鼻で笑いながら 観察。 ふとチビがこっちを振り向いた その顔は 忘れもしない、 俺が一年前に傷つけたやつ 「…紗智……………?」 やっぱ俺の鼻ってすげー  
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