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『あ、ありがとうござい…………それって誉められてるんですか、私。』
『失礼なっ!!もちろん!』
これが、私と大牙先輩の出会い。
―――本題。
「なんでだろうね~……。俺現世に未練でもあったかなぁ………?」
(………………ダメだ。本人がこんな調子じゃ……)
私は肩を落とした。
「とりあえず、これから先輩ドコに住み着くんですか……?」
「…………ちょっ!!住み着くとかやめてよ!!幽霊みたいじゃん!!」
「………あなた幽霊なんですが……💧」
こんなアホなやりとりが延々と数分続いた結果、先輩は結局学校にいることになった。
――次の日
「なんで、私に取り付いてるんですか、大牙先輩。」
「取り付いてるとか、幽」「霊ですから。」
私は、大牙先輩が言う前につっこんだ。
お葬式の次の日、大牙先輩は唯一先輩が見える私に憑いていた。………いや、ここにも一人見える人がいた。
「ね、ねぇ………愛紗………その後ろのって……。」
「うん。これ大牙先輩。」
通称なっちゃんこと前川 夏花。私の大親友で寺の娘。
そして、霊感有。
私は、今にも叫びだしそうななっちゃんの口を自分の両手であわてて覆った。
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