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「おぉ、この子か。男の子だな、良くやったリリア。」
とても明るい笑顔を向けながら、ハーデスは言った。
「あなた、この子の名前はもう決めたのですか?」
「うむ、一応決めてある。ただ、お前の考えも聞こうと思っていたのだが…」
二人とも、赤ん坊から視線を外し話した。
「私はあなたが考えた名前がいいです。あなたなら素晴らしい名前をつけてくださると思っていますから。」
リリアは優しい笑顔を浮かべ、赤ん坊を撫でながらそう言った。
すると、一度頷いた後ハーデスは小さく息を吸って少し恥ずかしそうに、しかし堂々とした様子で話し始めた。
「ユーリ。ユーリ=リトレインという名前をこの子につけてあげたい。」
「ユーリですか。とてもいい名前ですね。きっと、この子も喜びますよ。ね、ユーリ」
優しい笑顔をユーリに向けながら、そう言った。
「……ァーウ」
まるで、言葉を理解しているかのように、眠そうな顔をしたユーリは応えたのであった。
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