【普通に】プロローグ【大事】

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†3年後† とても大きな庭には2つの小さな影があった。 1つは今年で3歳になるユーリ。 そして、もう1つはユーリが生まれた次の年に生まれた今年で2歳になるユーリの妹“アリシア=リトレイン”であった。 アリシアは静かに本を読んでいるユーリの隣で小さくなって座っていた。 しかし、ユーリが本を読み始めてから1時間が経っていた。 アリシアは初めこそユーリの隣にいるだけで満足だったようだが、流石にまだ2才の子供。1時間じっとしていただけ頑張ったほうだ。 アリシアはやっぱり大好きな兄にかまって欲しいのか、とうとう集中している兄に話しかけたのだ。 「お兄様何のお本を読んでいるのですか?」 すると、ユーリは本によほど集中していたのか若干の間があったものの、妹からの質問に答え始めたのだ。 「…これ?アリシアにわかるかな、これはね【魔法の基礎基本~属性の特徴編~】っていう本だよ。」 そういって、今まで真剣に読んでいた本の幾何学模様が描かれている表紙をアリシアに見せてあげた。 「……???」 「あはは、やっぱりまだアリシアには難しいかもね。でもアリシアももうすぐ勉強しなくちゃいけないようになるから、きっとすぐに分かるようになるよ」 ユーリは小さく首を傾げて、きょとんとした様子のアリシアに向かってそう言った。
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