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臭い。
我ながら臭いが、事実だからしょうがないんだ。
うん、そうだ、きっとそうなんだ。
「……なにがそうなのよ?」
「いえ、なんでもないです」
ちょっぴりまじめに考えすぎたようで、頭の中が口から漏れていた。
そんな僕に、まぁいいけど、と言いつつむくれたような声を出す彼女の唇は、もしかすると小鳥のようにとんがっているのだろうか。
想像したら(かわいすぎて)くすっと笑ってしまった。
「そういえばあんたなんで寝れなかったわけ?」
「………………………」
痛いところを突かれてしまった。
何を隠そう。
彼女に告白したら、覇軍の勢いで罵倒されて、フラれて、挙げ句の果てにビンタまでかまされたところを想像してみたら、あれ?これかなりリアルじゃね?と思ったが最後、尋常じゃなく目が冴えてしまった。
なんて誰に言えようか、いや言えまい。てか死にたい。
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