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──12年前──
「真人君、唯人君、オヤツよ~」
ある孤児の施設……。
そこで真人とその双子の弟、唯人は育てられた。
親の顔など知らずに育った二人……。
他の子供達には時々、面会が来たりしていたが二人には一切、誰も来なかった。
二卵性双生児であったが幼い頃の二人は良く似ていた。
それでも少し小さいのが【唯人】。
大きいのが【真人】。
泣き虫なのが唯人。
それを守るのが真人………。
──…この世界で自分を守ってくれるのはお互いしかいない………。
その頃は……
【互い】にそう思っていた。
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