黒猫

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『黒猫?』 おじいさんは、しゃがみ込んでいる僕の足元に視線を向ける。 『きみの、猫なのかい?』 『違います。今、たまたま…』 僕は、ゆっくり立ち上がった。 『埋めてあげなさい』 『え?』 立ち上がるや否や、おじいさんは目を細めたまま穏やかな表情で続ける。 なんで僕が、と声を漏らす前に、さらに続ける。
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