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「貴様・・・・・今、なんと言った?」
「あ?何だよ?」
柔道部員は、ゴツイ体をわなわなと震わせていた。
「ワシのどこがゴリラだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そう言って、己の筋肉を強調するようなポーズをとった。
その姿は、ゴリラそのものだった。
「やっぱりゴリラだな」
サッカー部員は、チャレンジャーだった。
柔道部員の鋭い眼光がサッカー部員を捉える。
その頃、ケンは、いつもの様に美雪と慎矢の3人で登校していた。
慎矢は、昨日見た、総合格闘技の試合の話を、若干興奮気味に話していた。
「三角絞めが決まってさ、あ~あ試合終わっちゃうよとか思ったさ、絞められた選手がパワーボムで、絞めてた選手を思いっきり叩きつけたんだよ!!」
「それは凄い試合をご覧になったんですね」
ちなみに、慎矢は同じ話を、かれこれ五回も繰り返していた。
美雪も既にお疲れ様モードだった。
その時だった。
「うほぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ゴリラの雄叫びが学園の方から聞こえてきた。
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