episode:ケン①

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「ここにいらっしゃる、生徒会長様が、一切合切の面倒事を、オレ達に回してくださるからだよ!!」 「・・・・・なるほどな」 何故か納得してしまった。 美雪が生徒会長に就任してから、仕事量が各段に増えた気がした。 「2人とも!!」 「東城、事実を認めろよ」 沈んだ目で慎矢が美雪を見た。 そんな目で見られると、責任を感じてしまう。 「まぁ、信頼の表れかもしれないけどな」 落ち込みかけていた美雪に、ケンが助け舟を出してくれた。 「まぁ、そうだろな」 慎矢もそれは分かっていた。 親しいからこそ、こういった事をネタにできる。 「おっ?そろそろ着くぞ!!」 「どんだけ盛り上がってるのかが、一発で分かるな」 登校してきた生徒の多くが野次馬となって、学園内をおもしろそうに見ていた。 「頼むよ、生徒会長さん」 慎矢がそう言うと、美雪は頷き、野次馬の中に飛び込んだ。 しばらくすると、塞がれていた校門に道ができた。
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