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「ここにいらっしゃる、生徒会長様が、一切合切の面倒事を、オレ達に回してくださるからだよ!!」
「・・・・・なるほどな」
何故か納得してしまった。
美雪が生徒会長に就任してから、仕事量が各段に増えた気がした。
「2人とも!!」
「東城、事実を認めろよ」
沈んだ目で慎矢が美雪を見た。
そんな目で見られると、責任を感じてしまう。
「まぁ、信頼の表れかもしれないけどな」
落ち込みかけていた美雪に、ケンが助け舟を出してくれた。
「まぁ、そうだろな」
慎矢もそれは分かっていた。
親しいからこそ、こういった事をネタにできる。
「おっ?そろそろ着くぞ!!」
「どんだけ盛り上がってるのかが、一発で分かるな」
登校してきた生徒の多くが野次馬となって、学園内をおもしろそうに見ていた。
「頼むよ、生徒会長さん」
慎矢がそう言うと、美雪は頷き、野次馬の中に飛び込んだ。
しばらくすると、塞がれていた校門に道ができた。
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