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影を追う
只、只管に
姿無き影を追う
只々、只管に
靡く髪は追憶の彼方に
彼の長い髪は金色に放ち、
非情な透明さを醸し出す
私はその髪が堪らなく好きだ
百余年が過ぎた
彼の影は無い
鋭い瞳
振り上げた刀
彼は還らない
金色の髪が揺れた
残り香が漂う
漸く、影を見つけた
幾年の時を越え追い続けたもの
長い髪を揃え、妖艶に笑う
重ねた唇は離れた時間を埋め合わせるかのように交わる
舌に開いたピアスが冷たい
* >> インヴィズィービレ
木馬
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