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「何かよそよそしくない?昔みたいに名前で呼んでよ」 ぷっくりとした赤い唇に目が行く。 「…紅茶もあるけど…?」 「あ、飲む」 飲むんかい。 俺に背中を向けて台所に向かう。すぐにがちゃがちゃと戸棚を引っ掻きまわす音が聞こえてきた。 当然ながら昔見知った姿よりも伸びた背、大人びた顔立ち、低い声。
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