いつかの夕やけ

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ピョン、ピョン。 わたしはその場で跳びはねる。 わぁい♪ハンバーグ、大好き! 「お母さん、お母さん。はやくおウチにかえろう!!」 ぐいぐいとお母さんを引っ張る。 「こらこら、そんなに慌てなくてもハンバーグは逃げないよ」 「はやく!はやく!」 「優紀ったら。よーしっ、家まで競争だよ。ヨーイ…ドンっ!」 わたしたちを包み込むように燃えていた夕日は、いつのまにか地平線に隠れて。 夜の空がもう、そこまで迫ってきていた。  
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