夏休み。

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「確かに、俺はそう言ったが……時と場合を選んでの事でだな…」  無言で言葉を聞いていれば何処か焦った様にも聞こえてくる言葉に口元が緩んでゆく、 「……ったく、お前の家から1番近くにあるコンビニで待っていろ、今から迎えに行ってやるから。全く…これだからガキは困るんだ。いいか、コンビニの店内で待ってろよ!」  言葉を返す間さえ貰えず切られた通話。  流石にその勢いに驚くも込み上がってくる嬉しさに暫く通話の切れてしまった携帯を眺める。 「素直じゃないよな、俊弥は」  自分の事は棚上げしてそんな呟きを漏らしながら凭れ掛かっていた門から背中を離す。  歩いてでもきっと迎えに来てくれる俊弥の到着より早く着く事が出来るだろう距離、歩きだした足取りは直ぐに駆け出すように早くなっていった。
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