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それから、私はすばると同じ小学校に転校してきた。
私達はいつも一緒だった。
「‥詩織さ、俺の事好き?」
「えっ?」
学校が終わっていつもと同じように家へ帰る道を歩いていた。
「‥好き?」
すばると出会ってもう2年で、気付けば小学6年生。
でも、初めてこんな真剣な顔のすばるを見た。
今までちゃんと見た事の無かったすばるの顔。
最近まで子供だったのに、なんだか゛男の子゛って感じたのが、小学生の私にも分かった。
ドキ‥
初めてすばるにドキドキしたんだ。
「好き‥だよ…」
そしたらすばるは、くしゃっとした笑顔で
「おん。俺も詩織の事、好きやねん」
いつの間にか、ぎゅっと繋がれていた手。
そして…
初めてキスをした。
初めてだらけの私達だった。
あの時私は軽い気持ちだった。
でもすばるは‥本気だったんだね。
少し早めの私達の恋が始まった。
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