『被疑者死亡で始まった事件』

4/11
前へ
/52ページ
次へ
洞察力(どうさつりょく)の鋭い正木弁護士は、佐藤勝子の話を聞いているうちに、 (隣にある同じ炭鉱を営んでいる、倉橋四郎との鉱区争いが事件の原因ではないか?) と考えました。 長倉村は、亜炭というカロリーの低い石灰の鉱山がいくつかあり、それを双方でで分かち持っていました。 ある日、佐藤側が新しい鉱脈を発見し、それを倉橋は妬んで、 「そこの鉱脈は地下で倉橋側に入っている!」 と言いがかりをつけました。 悔しいことに警察にこの事を言っても地方警察は村の実力者、倉橋側の味方です。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加