『不自然な司法解剖 つけれた正木弁護士』

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水戸へ着き、すぐ水戸地方検事局へ、昨日の解剖結果を聞きに行きました。 やはり病死、〈脳溢血〉と言う事でした。 それから長倉村の旅館で、警察で暴行にあった4名や大槻の肉親に会って話を聞き、メモをしました。  それは次の様なものでした。 《1月9日  坑夫仲間の自宅でトランプや花札で遊んでいると、大槻がそこへ立ち寄った。  マッチ棒を一銭として1時間遊んだが、結局誰も勝ち負けなく、それから雑談した。  1月18日   長州巡査に連行された。  取り調べは花札より、会社の食料買い出しの事だった。  しかし、誰1人この事は分からなかった。  その為、暴力により自白を要求された。  この時の取り調べは大塚巡査ではなく、植田という人だった》
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