『こっそり首を持ち帰る』

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家に帰ってから正木弁護士は友人の医学博士、宮地伸一氏に遺体の状況について電話で詳しく話した所、 「頭蓋骨の中に大量の血が出ていたのなら、脳溢血ではない。  何かで殴られたのではないかと思う」 と、2人の医師とはまるで反対の事を言いました。 そこでもう一度解剖し直してもらおうと、法医学の世界的権威、古畑教授に頼む事にしました。 しかし、民間からの依頼は受けられないと断られてしまいました。 困った正木弁護士は、前に何度か会った事がある東大法医学教室の西教授を訪ね、警察で死んだ人間という事は伏せて説明をしました。 すると、訳を聴いた教授は意外な事を言い出し、正木弁護士を驚かせました。
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