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「裁判所から正式に鑑定を頼まれ、もう一度古畑教授が調べたら、やはら他殺と分かったのに、何故犯人を調べないのか?」
と訴えると、大臣は次のような事を言いました。
「古畑教授が他殺だと言っても、前に鑑定した青柳医師は病死だと言っている。
古畑教授も法医学者なら、青柳医師も法医学者。
一方が正しいと決めるわけにはいかない」
幾ら悪い事が起こっても、筋の通っていない事が大嫌いな正木弁護士は納得せざるを得ませんでした。
そこでとっさに、
「頭だけてはなく、背中にも何かで打たれた傷がある!」
と言ったのです。
古畑教授がこの傷に関しては鑑定していないと司法大臣は分かると、その傷についてもう一度調べてもらおうという事になりました。
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