『茶番劇と言う名の裁判の幕開け』

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しかし、この時代の全警察では拷問によっての自白強要が主流。 乱暴をしなかった警察官などいなかったでしょう。 しかも四倉が、   「ヤキを入れる」 という言葉を聴いたのですから、この、 「乱暴したり、大声を出したりするような事はなかった」 という証言は怪しいものです。 しかも、大塚被告は、   「ヤキを入れる」 という言葉は四倉の聞き違いで、   「ヤキを入れる」 ではなく、   「ブチ挙げる(検挙する)」 ではないかと言い始めました。 大塚被告は、自分は「ヤキを入れる」という言葉は予審判事に聴くまで知らなかったと言うのです。 しかし、裁判の始まる前、井手検事に対する聴取書では、 「俗ニ言ウ、『ヤキヲイレル』ト言ウ言葉ガアルコトヲ知ッテオリマス」 と、ちゃんと供述に記載されていました。 明らかに言い逃れなのです。
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