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正木ひろし著「裁判と悪魔」より抜粋
『(中略)私が雑誌記者をしていたころ、雑誌社が名誉毀損(めいよきそん)で訴えられたんですよ。
当然、偉い弁護士さんがついたわけなんですけど、事件の実状は詳しくはわからないでしょう。
そこで社の中にいて、その訴えの反証(はんしょう)を具体的に揚げることのできた僕が引っ張り出されたんです。
弁護士という資格があるので、法廷の出入りにも自由がきくので、重宝がられ、しまいに法廷に立って、自分で証人尋問なんか始めたわけですよ。
(中略)
しかし、この訴訟がすんだ後、画家になったり、教師をしたりしていたわけだけれど、しまいにまた弁護士になったんです』
しかし、弁護士稼業はそれほど好きではないと本人は言い切っています。
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