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彼とは幼稚園からの付き合いで。まぁ、幼なじみって奴だ。
俺の名前は埼元 琉華(さきもと るか)
色白のサチと比べて俺は色黒。黒髪でどちらかというと剛毛。
目は大きいほうではあるがつり目でサチのほんわかした空気とは程遠く、常にツンツンして見られる。
華奢な体つきはサチと似たり寄ったりだけど身長165センチある俺のほうが断然手も足も大きい。
『泣くなサチ。』
ボロボロ泣く幸の顔を自分の制服の裾で拭いながら琉華が優しい声をだす。
『どうせ高校も一緒なんだから泣く必要ないだろ』
幼稚園の時も小学校の卒業式の時もこんな風に幸は泣き、
そして同じように琉華が慰めたのだ。
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