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「うおぉぉぉぉ!」
……あれ?
僕は汗だくで自分の部屋のベッドに寝ていた。
夢オチ……?
いや確かに僕は轢かれた……。
めちゃくちゃ痛かったし。
でも夢……?
頭をポリポリ掻いて考えを巡らせる。
まぁいいか。
僕はそれで片付けてベッドから降りて背筋を伸ばした。
時計を見ると………
「行ってきまーす。」
ふぅ……朝飯を食べていたらやばかった。
本当にやばかった。
食べていたら学校に遅刻するどころか如月にも会えないところだった……。
いや、この前遅刻しそうで猛ダッシュしてた時食パンくわえた如月とぶつかって「あっ!パンツ見たでしょ!(笑)」って言われたからな……。
遅刻しても如月には会えそうだ。
噂をすれば。
いつもの十字路で彼女と合流した。
「いやー、今日変な夢見ちゃって……」
いつもと変わらない風景だ。
何一つ。
だがそれは一変することになる。
「私も見たの……変な夢」
「え?」
「変な夢変な夢」
「如月?」
「自転車をね、スプーンで煮たの。それがね、血になって携帯がドロドロ。でもそこに電気ストーブが来て引き出しを開けたの。」
「如……月……?」
様子があからさまにおかしい。
「まだなの……まだ……ああダメだ、まだ……」
彼女はその場に棒立ちした……。
「おい……如月しっかりしろ!」
僕は彼女の肩を掴んで呼びかける!
「あ……いく……」
突然………
彼女の目が真っ暗な穴に吸い込まれるように黒く濁った。
「?!」
声にならない声を出した僕は彼女から一歩引いた。
「グチャチャチャチャ……」
彼女の腕がどんどん体にめりこんでいく……
「バサァ……」
目から生えてきたのは……白い翼……?
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