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ちょっと暗くなる話を思い返して…心臓が弱かった自分は感情が波立つと苦しくなり、その度に胸元を握りしめる癖があったのだが、空っぽの心臓はそんな辛さを持ち合わせないようで、死ぬのは本当に虚しいものなのだな…と今なら思う。
そして、足元を見ると、足が冷たい水に溶けていた。
小さな泡、大きな泡…大小様々な気泡が流れて、どれも大差ない距離を流れたら割れる。
それを見ていたら後ろから声が聞こえた。
「儚いものだろ…」
驚いて振り返って、視界に居る人物は…子どもの頃に遊んでくれたホームレス。
(あんたは…)
「私は神様だよ」
(…!?)
「なぁ、いいか?」
そう言って、自称神様は話しだす。昔のままの口調で…
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