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―――えっ、あれって…
そこには、りっくんと池上さんが何やら話しをしている様子。
私はその様子を死角からそっと覗いていた。
でも、少し遠いため、何を話しているのかは聞こえない。
「――好きなの!」
そう確かに聞こえた瞬間、池上さんがりっくんに抱き着いた。
うそ…これって…告白…だよね……?
りっくんは私から見て背中越しになっているため、表情を見ることはできない。
…でも、何となくだけどわかる。
りっくんは…多分…断らないはずだ。
カラオケで見たりっくんの表情は楽しそうだったし、それに池上さんみたいな人から告白されて断るはず…ないじゃん……
……ダメだなぁ、私。
こんなことになるなら、もっと早く言えばよかったよ……
本当は、私が言うはずだったのに……
私はそれ以上二人を見ていられずに、その場を去った。
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