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それからかなり時間がたったある日。
「いっそのこと殺してくれ……」
身体も、精神もボロボロに傷付けられ、もうたえられなくなった俺は、食事を運んできた如月に言ってみた。
「駄目に決まってるじゃん」
そう吐き捨て、如月は部屋を出ていく。
もう、何日も食事は口にしていない。
餓死を考えていたからだ。
死ぬまで、続けられるだろうか?
食べられるのに食べない生活は、かなりの忍耐力が必要だった。
人間の生存本能に逆らって、ギリギリだった。
食べたい。
でも、もう辛い生活は終わりにしたい。
自分の中で何度も考えたが、絶え間無い激痛により結局は餓死して楽になる道を選んでいる。
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