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神主さんは、「もしこれが事実ならば、Z神社の蛇神様よりも全てにおいて格上で有ると考えられます。また、これほどの高位な神様では、あのお稲荷様はとんでもない方とコトを構えることになってしまいびっくりどっきりオマケに真っ青だったと思いますよ。」
俺は思わずプッと噴出し、Jの夢の事を話した。
神主さんは大笑いし、「あのお稲荷様も決して低位なワケでは有りません。その彼女を踏み付け、その上に立ちニコニコしていられるとなればこれはもう相当高い位の神様でしょう。」と続けた。
また、俺は先ほど社で逢った白狼のことを話した。
「う~ん、ただのでかい山犬かなんかという可能性も有りますが、現世に姿を現したとすると何かを伝えたいのでしょう。○○さん、やはり明日からはお堂に泊り込んでみると良いかもしれませんね。」
俺は頷き、決意を固めた。
そして、用意してもらった部屋で眠りに付いた。
俺は夢を見ていた。
自分でもはっきり夢と自覚している、珍しい夢もあるものだなあと思いつつ回りを見回すと、10歳そこそこと思われる可愛らしい女の子が二人、子犬のように転げまわって遊んでいる。
その内一人が俺に気付き、もう一人と何事か相談すると二人揃ってこちらへトコトコと掛けてきた。
「おじちゃん、だあれ?」
良く見ると二人とも同じ顔。
双子だろうかと思いながら俺は答えた。
「おじちゃんじゃないぞ、お兄ちゃんだぞ~」
「おじちゃん、○○さん?」
「だからおじちゃんじゃないって...なんでおじちゃんの名前知ってるんだい?」
「○○様だよね?」
「...うん、そうだよ。」
「わー!やっぱり!」
「お姉ちゃんの言ってた通りだね!」
「うん!」
「だーかーらー、なんでおじちゃんの名前知って・・・」
「あのね、ナミお姉ちゃんが言ってたの。今日○○様が来るって。」
「そうしたら、ナミは耳飾を所望しますって伝えてねって言ってたよ!」
「ナミお姉ちゃんって、誰だい?」
「とっても綺麗なのー!」
「優しいのー!」
「でね、○○様の事を...」
「それは言っちゃダメー!」
「あ、そうだっけ!」
「ちょっとキミたち...」
「それじゃねーおじさん!」
さよならー!」
「おーい!ちょっと待って...」
「くれえ!」・・・
俺は布団の上に立ち上がり叫んでいた。
時計は午前6時を指している。
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