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その後も四苦八苦しながらも父と子、初めてのお菓子作りはルイスの指導のもとなんとか無事に終わった。
ルイスはラッピングに使う道具を取りに行くと言って出て行った為、キッチンにはカインとフリードの2人しかいない。
「とーさん。クッキーの形、へんだよ?」
「…そこは気にしないで下さい。形は歪でも、精一杯の愛情を込めたからOKです」
「ふーん…」
歪な形のクッキーを指で突きながらそう言うフリードに苦笑しながら、カインはフリードを抱き上げた。
「どうでしたか?初めてのお菓子作りは」
「たのしかった!次はかーさんといっしょに作る」
「是非そうして下さい。きっとセレナも喜びますよ」
「ぼくもかーさんみたいに、お菓子もっとじょうずに作れるようになる!」
「フリードなら出来ますよ。初めてでここまで上手く作れたんですから」
「ほんと!?」
「えぇ。本当です」
満面の笑みでカインに抱き着くフリード。
可愛らしいフリードの行動に微笑みながら、カインはフリードの頭を撫でた。
丁度その時、ルイスがラッピング用の袋やリボンを持って戻って来た。
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