1963年~

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・日本が世界に誇る偉大な漫画家`手塚治虫'先生の作品で、今でも人気の高い作品とキャラですから日本人なら知らない人はまずいないでしょう。 その手塚先生の原作漫画に則ってアニメ化されたもので、日本初の国産本格アニメ作品になった記念すべき名作であります。 もちろん当時ですからモノクロ作品であり、アニメーション技法も非常に雑だったりしますけど、重厚なストーリードラマに仕立て上げ、誰にでもわかり易いよう喜怒哀楽の表現を豊かにしています。 当時はアニメ作品の製作は非常に冒険的試みだったそうで、手塚先生を初め虫プロのスタッフはほとんど不眠不休だったとか。 そういう苦労の中で製作された本作品は、初めてのアニメ連載作品というだけでなく漫画で人気が高かったアトムがテレビで縦横無尽に活躍するところが受け入れられて、立待ちのうちに人気を呼んで、以後4年間も続くロングヒット作品となります。 ・昨今に至るまでこの白黒版が再放送されていたという時点でこの作品の素晴らしさが測り知れるというもの。 今の時代の子供が見ても全然つまらなくないです。寧ろ平成リメイク版よりおもしろかった。 カラーじゃなくても気にならないぐらい、内容がしっかりしていて話がサッパリとまとまっているのです。 ロボットと人間の関係、ロボットの宿命、未来への危惧と期待といった多くのテーマが判り易く描かれている。 制作年代を考えれば不満点は一切ないです。 アニメーションが一般的でなくコストも高かった時代に、 あれだけ密度の高い話を制作した手塚治虫氏の、この作品への情熱には脱帽です。 あの有名アクションゲームシリーズ「ロックマン」にも大きな影響を与え、 実際これが放送されてから約30年後に手塚治虫氏の弟子だった池原しげと氏がアトムに似た意匠のロックマンの漫画を描く事になったのには因縁の運命を感じさせられます。 昭和38年版はまさに日本のアニメ史に新たな1ページを開いた名作だったと言えるでしょう。 評価はその存在意義に敬意を表する意味で「最高!」とさせていただきます。 ・いまさら評価もおこがましいですが。 再放送も含めていったい何回見たことか。 今見ても現在のアニメ作品のあらゆる要素の原型を見て取れるのではないかと思います。 はい、評価は最高で。
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