苦悩・本心・大学祭!

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「ほら、スズ。フランクフルト。ケチャップが服につかないように気をつけろよ」 「うん、ありがとう」 並んで購入したそれをスズに手渡し、スズが持っててくれていたジュースを受け取る。 …それにしても一般非公開日と言うのにそこそこ人が多い。 確かによく考えるとそれもそうか。 俺と同じ時に入学した人が1000人近くいたから…うん納得。 って明日はこれより多くなるのか…? 周りの人の多さに歩きにくさを覚えるが、明日に比べるとマシだと気づき、ため息がでる。 「むむむむ…」 人の多さにストレスを感じている俺の横で食べかけのそれを見つめながら唸るスズ。 「スズ、どうした? フランクフルトを見つめて……あ」 その様子が気になったので声をかけたけど、途中でそれが何を意図するのか、気づいてしまった。 「いやー。ちょっと食べちゃったんだけど、悠二のとどっちが長かったのかなーって…」 「女の子が外でそんなこと言ったららめぇぇぇぇ!」 実際比べてみて…いや駄目だ勝てる気がしない。 って、今そんなこと問題じゃなくて! 「あははは! 冗談だよ冗談! …でも実際のとこどうなの?」 「だからぁ、そういうのぉ人前でぇ!」 「あはははは!」 …言えない。 その食べかけにすら負けてるかもだなんて! そんな俺の泣きそうになる気持ちを知ってか知らずか、スズは何度笑っていた。 くそぅ…。 そういう意味で笑っているんだとしたら、今日枕を涙で濡らすことになるわ。
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