騒々しい日

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いや、そんな馬鹿な話がある訳がない。 自分にそう言い聞かせて無理矢理自分で自分を納得させる。 だって…… 「それじゃあ、お昼過ぎたらどこかに行こうよ!」 色々自分の中で考え事をしてるところに千波の大きな声が聞こえて、そこで我にかえる。 どうやら千波は外に出て光合成をしないと枯れてしまうらしい。 「分かったよ。昼飯食べたら外にでも出ようか」 まぁ、確かにこんな晴れた日に引きこもるのは勿体無いよな。 けど、今動くのもだるいので午後へと持ち越す。 「やったー! 絶対だよ? それじゃ、早速お昼ご飯作るね」 「ちょっと待て! そういう意味じゃなくて……朝飯さっき食べたばっかりだぞ」 どうしても早く外に出たい千波は、昼飯食べたら外に出るという方程式をもとにすぐさま調理へととりかかる。 そういう意味じゃない! と言っても千波は聞こえてるのか、聞こえてないのか。いや、明らかに聞いちゃいない。 そして野菜たちがフライパンの上を華麗に舞っている。 「待っててね、ゆーくん。もうすぐおいしいお昼ご飯が出来るから!」 って、そんな笑顔で言われてもなー。
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