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しばらくして両親は離婚した。
もともと母方の家に住んでいたので父さん、俺、妹はすぐに家を追い出された。
しかしすでに俺の感情は希薄になっていて特に感じることは無く、むしろ当然の結果として受け止めた。
その後、狭いアパートで俺、父さん、妹の3人での生活が始まった。
その頃俺は中学生になっていた。3人と言っても父さんが家にいることはほとんど無い。
何をしているかなんて俺は知らない、知りたくもない。
だから必然的に家では妹と2人きりになった。まだ妹は幼く、俺にべったりだった。
俺にとっても妹は心の支えだったのだろう。
そして、俺は心に誓った。何があっても妹は守る、寂しい思いは絶対させないと。
しかしその一年後父さんは借金を残し俺達の前から姿を消した。
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