プロローグ

3/3
673人が本棚に入れています
本棚に追加
/68ページ
しばらくして両親は離婚した。 もともと母方の家に住んでいたので父さん、俺、妹はすぐに家を追い出された。 しかしすでに俺の感情は希薄になっていて特に感じることは無く、むしろ当然の結果として受け止めた。 その後、狭いアパートで俺、父さん、妹の3人での生活が始まった。 その頃俺は中学生になっていた。3人と言っても父さんが家にいることはほとんど無い。 何をしているかなんて俺は知らない、知りたくもない。 だから必然的に家では妹と2人きりになった。まだ妹は幼く、俺にべったりだった。 俺にとっても妹は心の支えだったのだろう。 そして、俺は心に誓った。何があっても妹は守る、寂しい思いは絶対させないと。 しかしその一年後父さんは借金を残し俺達の前から姿を消した。
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!