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小さいころから 少し 自分の家が 変だってことには 気づいてた。
言ってもまぁ、普通の母子家庭だと思ってたんだけどね。私は。
私が あれ? と思い出したのは、
小学生1年生ごろでした。
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「はぁい。今日はみんなのお父さんのお仕事について作文を発表してもらいます。」
教室に、均等に並べられた 小さい椅子と机に 同じように小さい子供が均等に並ぶ。
大きな黒板の前に立つ、大きな女の先生が、みんなを眺めてニコニコしてた。
「じゃぁ、アイウエオ順で発表です♪」
「はぁーい!!!!」
教室に 元気な声が響き、先生はさらにニコニコと笑った。
「じゃぁ相沢今日子ちゃんからね。」
先生の言葉に 緊張ながらも返事をして、立ち上がる。
私は自分のつたない字でつづられた紙を両手でもち、発表を始めた。
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