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帝国陸軍と、帝国海軍―。
同じ日本を守る組織にも係わらず、両者は仲が悪かった。
そりゃあ、お互いに形状の違う組織である以上、多少のいがみ合いはあるだろうし、
いざ戦争となれば、協力するのが筋であろうと思われる。
だが、両者のソレは異常だった。
もはや、お互いを『敵国』の様に捕らえ、
協力し合うこと自体が、稀な事だったように思える。
その原因を探れば、長州に薩摩という『藩閥』の影響を受けていたという事実もあれば、
大正デモクラシーの影響で、藩閥の影響が弱まった後も、
限られた人材や、軍事予算のブン取り合いという
人間のエゴが影を落としていたという節があるものの、
最終的にはそれらの流れが、組織同士の競争、もしくは伝統のようになってしまったのが真相なのである。
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