通学路にて

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「むー、おにいちゃんの意地悪!そんなに胸が大きいほうがいいんなら、今度美紅の胸を揉んでよ! 好きなひとに揉んでもらうと大きくなるって聞いたことがあるから、美紅も試してみたいと思っていたし、まさに一石二鳥だよ」  美紅は周囲のことなどおかまいなしに、核弾頭的な発言を放った。  当然、他の生徒にもその会話が耳に入り、瞬時にまわりの空気が凍りついた。  しまったと思ったが時すでに遅し。取り繕うことは不可能な状況となっていた。 「頼む、これ以上俺をさらし者にしないでくれ・・・」  明白な軽蔑の視線の集中砲火を浴びた一輝は、右手を顔に当ててうなだれた。
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